カリッと揚げたてのとんかつを想像してください。ジューシーでサクサクで湯気がのぼっているような、そんなおいしそうなとんかつ。これが糖化と呼ばれる反応です。
これだと、簡単に説明したつもりが、分かりにくいのですね。
というわけで、糖化のメカニズムを解説いたします。
糖化の元となっているのは、読んで字のごとし、「糖分」です。
糖分というのは、人のエネルギーに変わるものであり、人が動くためには欠かせません。
しかし、人間がエネルギーに変えられるスピードとその時の体調、年齢などで、エネルギーに変えられない「糖分」が体の中をさまよい始めます。
そして、エネルギーとなれなかった「糖分」は新たなパートナーを探し始めます。
「糖分」が目を付けたのは、肌や骨、髪や臓器などを元気にするためにせっせと働いている「タンパク質」です。
糖分はもともと「たんぱく質」と結びつきやすく作られています。
簡単に言えば、「顔見知り」なわけです。
糖分はせっせと働いていた「たんぱく質」の手を中断させて手を結び、別の物質に変わります。
それが「糖化」です。
「糖化」した部分はとんかつやホットケーキのように、茶色くおいしそうな色なるので、ついたあだ名は「コゲつき」です。
しかし、おいしそうに見えるこの茶色い「コゲつき」じつは、タンパク質がもろくなった証。
例えば、ものが「コゲる」とどうなるでしょう?
いとも簡単にボロボロとそのカタチは、崩れてしまいます。
これが、臓器や骨、目や髪、そして肌をむしばんで行くのです。
糖尿病やアルツハイマー、白内障などもこの糖化に原因があると言われています。
糖化を防ぐためにも、揚げ物や甘いもの、脂の多い食べ物は避けた方がよさそうです。
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